豆腐に関する興味深い文章を見つけましたので、ご紹介いたします。
京都嵯峨野 化野念仏寺のお坊さん
が書いた文章だそうです。
信仰はお豆腐のようになることです
豆腐は煮られてもよし
焼かれてもよし揚げられてもよし
生で冷奴でご飯の菜によし
湯豆腐で一杯酒のさかなによし
柔らかくて老人病人のお気に入り
子供や若い者からも好かれる
男によし女によし
貧乏人によし金持ちによし
平民的であって気品もあり
上流へも好かれる
行儀よく切って吸物となり
精進料理によし
握りつぶして味噌汁の身となり
家庭料理に向く
四時春夏秋冬いつでも使われ
安価であってご馳走の一つに数えられ
山間に都会に……ドコでも歓迎せられる
貴顕や外客の招宴にも迎えられ
簡単なる学生の自炊生活にも喜ばれる
女は特に豆腐のようでなければいかぬ
徹した人は豆腐の如く柔らかく
しかも形を崩さぬ
味がないようで味があり
平凡に見えて非凡
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